|
|
 |
<2> ペイオフ
定期預金などの払戻保証額を元本一千万円とその利息までとするペイオフが2002年4月に解禁になる。金融機関が破綻しても、預金を全額保護する今までの特例措置がなくなり、預金の一部が戻ってこない可能性があります。生命保険会社等銀行以外の金融機関が破綻した時は現在でも配当、元本が全額保証されていない場合があります。対象者の幅広い銀行預金への特例措置もなくなり、自己責任への時代となってきております。雇用、年金と会社や政府に任していれば良い時代は20世紀と共に終わりを告げています。自己責任において自己防衛をしなければならないのが21世紀です。
- 1.ペイオフ解禁って?
- 今までは金融機関がどれだけひどい経営内容で破綻しても、公的資金を使ってすべての預金の元本と利子を全額守っている。これをやめるのがペイオフ解禁。2002年4月以降に金融機関が破綻した場合、一人一金融機関につき、元本一千万円とその利息までとなり、保証額を超える預金については、一部カットされて戻ってこない可能性があります。
- 2.2002年4月以降金融機関が破綻したらどうなるの?
- 金融機関が債務超過になったり、その恐れがあると金融庁に申し出た場合などに、金融庁長官が破綻認定して、金融整理管財人が選ばれます。同時に破綻金融機関の受け皿になる金融機関などを探し、すぐに見つかれば、その資産と負債を受け皿金融機関に引き継がれます。これを資産・負債「P&A」の継承方式と呼びます。受け皿金融機関が預金者に元本一千万円とその利息までを支払います。必要な資金を預金保険機構が援助します。これを資金援助方式といいます。P&Aが原則です。
- 3.ペイオフとは預金払戻しの意味?
- ペイオフとは破綻金融機関を精算して預金保険機構などが預金者に預金を払い戻すのが本来のペイオフの意味です。しかし、この方式では預金を払い戻すと同時に、破綻金融機関が貸し出しをすぐに回収するので、健全な貸出企業への影響が大きくなります。そこで実際に米国でもP&A方式が支流になっており、精算による払戻しは例外です。
- 4.ペイオフ解禁後の払戻し保証は、金融商品によってどう違うのか?
- 金融商品は多種多様なのですが、大きく三つに分かれます。
- 普通預金・当座預金・別段預金 2003年3月末まで全額払戻し保証されます。公共料金や買い物の支払いに使われる決済性預金のため個人の生活や企業活動に大きな影響を与えるとして、ペイオフの解禁を一年延期しています。
- 定期預金・貯蓄預金 2002年4月から一千万円とその金利まで保証額されます。
- 外貨預金・譲渡性預金 2002年4月から保証は一切されません。注意が必要なのは金銭信託と金融債 金銭信託は元本補てん契約がなければ払戻し保証されません。金融債は保護預かり専用商品でなければ保証されません。
- 5.外国銀行や日本の銀行の海外支店に預けている預金はどうなるか?
- 本店が日本でない外国銀行は、どんな預金も保証の対象外です。日本の金融機関でも、海外支店の口座にある預金は払戻し保証さえません。
- 6.同じ銀行に預金していても、支店や口座が異なれば、別の預金として保証されますか?
- 支店が異なっていても、同じ銀行なら一つの預金と見なされ、保証はそれらを合わせて「1千万円とその利息まで」となります。例えば、ある銀行のB支店に定期預金を六百万円、C支店に七百万円の定期預金を預けていたら保証は千三百万円ではなく、一千万円とその利息となります。残り三百万円とその利息は保証外です。一部カットになる可能性があります。
- 7.預金の名義が異なっていても、預金者が同じなら一人の預金としてまとめられるの?
- 口座の名義が旧姓のままだったり、法人登記していないのに勝手に企業名で預金していたら、同じ預金者と見なさえます。家族は別々の個人なので、それぞれ保証されます。
- 8.一つの金融機関に三千万円の定期預金があるので、解約して自分と妻と子供の家族三人の名義で一千万円づつの預金にすれば全額保証されますか?
- 基本的に全額保証されます。たとえ幼児であっても、家族は個々の預金者として扱われます。しかし、夫から妻、親から子供にそれぞれ一千万円を贈与したとみなされて、合計五百二十万円もの贈与税がかかる恐れがあります。預金を一千万円ずつ違う金融機関に預け入れれば、その利息を含めて全額保護になります。
- 9.修繕費などを積み立てているマンションの管理組合名義の預金はどうなるのか?
- 運営方法について明確に定めている本格的管理組合は法的「一預金者」とみなされます。取引金融機関が破綻した場合、個人と同様に元本一千万円と利息までしか保証されません。
- 10.お金を借りている金融機関が破綻したときは?
- その金融機関に預金があれば、預金と借入金を相殺することができます。ただ金融機関が預金者との契約で借入金と相殺できるという規約を設けておく必要がある。ほとんどの金融機関がこうした規約を導入しているものの、念のため取引金融機関に問い合わせた方がいいと思われます。
- 11.借入契約に規約があれば相殺されるのか?
- 借入金と預金の相殺は預金者が破綻金融機関に申し入れた場合に限られます。
|
| |
|